断熱工法における断熱欠損(熱橋)とその対策について
| 熱橋とは、建物の中で、他の部位と比べて熱の逃げやすい部位のことで、RC造では内断熱でも外断熱でも、躯体コンクリートが断熱材を貫通する部分がこれにあたります。 鋼材が壁を貫いている部分があって、外気温が低い場合、屋外の冷気が鋼材に伝わって屋内に入ってきます。(逆の見方をすると屋内の熱が外へ逃げていきます。)これが熱橋です。図1は外断熱の熱橋部とその補強例です。 図2・3は壁の断熱施工のみを内・外と変えた場合の温度シミュレーション結果です。内断熱はRC壁の屋内側に断熱材を配置し、外断熱ではRC壁の屋外側に配置しております。図では中央部に外壁があり、左側が屋外側、右側が屋内側です。屋外側に張り出している構造はベランダなどを想定しています。 内断熱の場合は冬季には冷熱橋となるため、結露等の障害が起こらないようにこの部分に必ず断熱補強をする必要があります。内断熱では外壁は外気温に近い温度になり、断熱材を貫通している床などの構造部分の温度が屋外側の温度に引っ張られて低くなっている事が判ります。この状態が進みますと温度が低くなった部分(床や天井)に結露が生じます。 これに対して外断熱の場合は温熱橋となるために結露等の問題は起こりにくいと考えられます。すなわち外断熱の躯体コンクリートの温度は室温に近いために部分的に断熱欠損があってもその部分のコンクリート温度はあまり低くならないからです。図3で壁の温度は室内側に近い温度になっております。また断熱材を貫通するベランダなどの部分は室内側の温度に引っ張られて高くなっていることが判ります。 ただし省エネルギーの観点からすれば、熱が外に逃げていく場所になりますので外断熱においても断熱補強をする必要が出てきます。補強の方法は図1に示すような位置に断熱材を配置します。次世代省エネ基準では内断熱や外断熱での断熱補強の長さが規定されておりますが(表1を参照)、外断熱では内断熱の場合に比べて約半分よいことになっております。この面からも外断熱が有利であることが判ります。 |
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| 図1、外断熱工法の断熱補強 ↑ |
↑ 図2、内断熱(上) 図3、外断熱(下) 左側が屋外、右側が屋内 |
| 断熱材の施工法 | 地域の区分 | ||||||
| T | U | V | W | X | Y | ||
| 内断熱工法 | 断熱補強の範囲(単位/ミリメートル) | 900 | 600 | 450 | ー | ||
| 断熱補強の熱抵抗の基準値 (単位/1ワットにつき平方メートル・度) |
0.6 | 0.6 | 0.6 | ー | |||
| 外断熱工法 | 断熱補強の範囲(単位/ミリメートル) | 450 | 300 | 200 | ー | ||
| 断熱補強の熱抵抗の基準値 (単位/1ワットにつき平方メートル・度) |
0.6 | 0.6 | 0.6 | ー | |||